国指定重要文化財

国指定重要文化財
総門(国指定・重要文化財)
総門とは一山の総門を意味します。東光寺開山の慧極禅師は当寺が創建された翌年の元禄五年九月に晋山しましたが、総門はその頃竣工したものと推定されます。総門正面には慧極筆の「護国山」の額が掲げてありますが、「元禄癸酉六年孟春吉日(西暦1693年)」と年期が記されています。

三間二戸八脚門(正面柱間が三間、側面柱間が二間、左柱間に扉、右柱間に板壁、八つの控え柱を持つ)、一重切妻造段違本瓦葺きで、棟の端にはシャチ(鯱)の代わりに摩伽羅を飾り、中央持ち上げの棟式屋根は黄檗風の様式です。材料はクサマキ・マツ等の用材の表面全体にベンガラが塗ってあります。総門右横の石柱を禁牌石と言い「葷酒山門に入るを許さず」と読みます。意味は「葷(にんにくや韮など匂いの強い物)を食べたり、酒に酔った者の入山を禁止する」と言う事であり、戒を厳しく遵守する禅宗の姿勢を表しています。
総門(国指定・重要文化財)
三門(国指定・重要文化財)
この門は東光寺が創建されて百二十一年後の文化九年(1812年)九月十九日に竣工しました。藩主毛利斉熙が寄進したもので、「文化八年辛未七月念有八日始斧」・「同九歳次壬申九月十有九日竣工」の棟札があります。

規模は地方寺院のものとしては有数で、桁行十一・六メートル、梁間六・七メートルの三間三戸(柱間が三つ、戸口が三つ)の二階二重門です。入母屋造り本瓦葺き、棟の両端は鯱付き鬼瓦備え、中央は露盤宝珠備えで、ケヤキの素木造りとなっています。左右に山廊があって、ここから上層部への階段が通じていて、二階には周囲に通し縁があって、内部には十八羅漢等が安置されています。全体の構造形式は純粋な唐様で、組物は上層軒内唐様二手先詰組です。

「解脱門」の額は即非禅師、「最勝閣」・「布金祇園」の額は当山十五世大愚衍操禅師によるものです。
三門(国指定・重要文化財)
鐘楼(国指定・重要文化財)
鐘楼は、黄檗宗特有の一重もこし付きの素木造二層式の建物で、用材はヒバとマツが使われています。屋根は入母屋造りで上層部は本瓦葺き、下層部は桟瓦葺きとなっており、上層には、刎高欄を据えた縁が周囲に廻してあります。主屋組物は絵様刳形付き大斗肘の間斗束構出組納です。上層内部には、毛利家四代藩主・吉広公が当事の藩における鋳物師の名工郡司喜兵衛・源太夫父子に命じて鋳造させ、寄進された大鐘があります。この大鐘の銘は開山の慧極禅師の撰によるもので、それには元禄七年(1694年)五月十五日、すなわち当山開基の毛利家三代藩主吉就公の葬儀が行われた翌日の日付が入っております。

このような由緒によって第二次世界大戦中にも供出から除外され、今日まで残り伝えられました。この鐘楼は鐘の完成と同じに建てられたものです。またこの鐘楼の上層には大鐘の外に大太鼓もあり、鼓楼も兼ねています。その大太鼓にも元禄七年四月吉日の墨書銘があります。この鐘楼は、これまで「境内地内の別の土地より移築した」という説が一般的でしたが、実際は現在の場所に鐘鼓楼として建立されていたことが文化財調査(昭和六十三年~平成四年)によって判明しました。
鐘楼(国指定・重要文化財)
大雄宝殿(国指定・重要文化財)
東光寺の大雄宝殿(本堂)は元禄十一年(1698年)十二月に竣工しました。一重裳階付き、入母屋造、本瓦葺きで、用材はクサマキです。組物は三ツ斗出組構えで、前面一間通りは吹放しになっていて、左右と背面の入側は化粧屋根裏、中央は格子天井組など複雑な建築技術を駆使した唐様式の仏殿です。黄檗宗では本堂を大雄宝殿と呼びますが、「お釈迦様のいらっしゃる所」という意味です。現在でも中国・韓国では同じように呼んでいます。堂内は土間叩仕上げで、中国明時代の法要の法式を継承する黄檗宗の読経は現在でも立ったまま行います。

須彌壇上には本尊として、長寿院夫人(開基毛利吉就公夫人)の寄付にかかる釈迦如来、脇士迦葉尊者、阿難尊者の三尊仏を安置しています。「大殿本尊の記」(恵極の文・雪門の筆)には「長寿院大夫人大善心を発して金百両を喜捨して京兆の大仏師法橋藤村忠円に命じて釈迦如来並びに迦葉阿難のニ尊者の立像を製作して住持門公(雪門)をして護国の大殿に安置せしめ」とあります。また、柱は全て方柱で、内部は数多くの聯や額によって荘厳されています。

大雄宝殿前には、行事や法要の時など堂内に入りきれない人々の為に月台という広場が設けられています。その中央の大きな石を梵壇石といい、戒律を破った僧が懺悔のため坐らされたといいます。

同殿は中国風建築物であるため、障子の桟が日本と逆に外側にあります。また、屋根の中央にあげた火焔付き二重宝珠が黄檗風で、正面中央の半扉には桃(中国における魔除けの果物)の画が彫られていて桃戸といいます。
大雄宝殿(国指定・重要文化財)
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